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労働審判 第3回について

 
労働審判第3回期日で勝つための交渉を説明しています。



第3回期日(最終)での作戦です。

いよいよ最後の最後、大詰めとなります。
ここで「勝ちの定義」に達しなければ、あなたの負け。

会社側もあなた同様、不安なんです。
しかも立場が悪いというハンデまであるのでなおさらです。

できることは全てやったはずなので、自信を持っていきましょう!






3−1. ドアインザフェイス&脅し
3−2. 本当の最終譲歩額より少し上の金額で合意。



ここまできたのなら、会社がそうとうごねているという状況が想定できます。
私の場合は、会社が提示する額が、出せても20万円というアホらしい額でしたから。

これはデータが取れずあまり根拠が薄い、私の経験と考えでの予想なんですが、
たぶん先に個別質疑が行われるのは会社側だと思います。



「それで、いくらだせますか?」



そういうことを先に会社側へ聞いてから、
あなたの個別質疑へと移った方が効率的なんですね。
どう考えても。

請求されているのは会社側なので、そこを先に聞かないのは矛盾してる。
(※どちらが先に質疑応答になろうと特に問題はありません。)

これからはなす作戦は、会社が提示してきた金額に納得がいかない場合・・・
つまりあなたの「勝ちの定義」に届いていない場合のものです。



最終の場です。
ここで決着がつけれなければ、あなたの負けです。

訴訟へ移行なんてことは考えてはいけません。
訴訟になれば、会社へ大ダメージを与えることはできますが、
あなたの「勝ちの定義」からはずれているはずです。

会社の勝ち負けなんてどうでもいいので、
あなたの勝ちのためにのみ頑張って全力を出し切りましょう

では、いきます。





3−1. ドアインザフェイス&脅し

 



「歩み寄り」と「脅し」です。
テクニック2.ですね。

一気に下げた金額を提示して、あらためて損得勘定なしで訴訟を準備中だ。
だから審判をだしてかまわないことをことを伝える。



「一気に下げた金額」というのは
あなたの「勝ちの定義」と「今まで言ってきた額」の中間ぐらい
と思ってください。

審判委員会に「ついに山が動いた!」という喜ばしいイメージを与えて、
こっちも交渉の最終調整に入ったよという合図です。

いままで動かなかった金額についに変化があったということは、
まだ交渉の余地があるということをイメージさせますし
「審判を出す」という歯止めにもなります。



なぜ「審判」を出させたくないのかというと、
会社側が異議申し立てをしてくる可能性があるから。
アホな経営者ほどそれをします。
会社にとっての1番のデメリットをわかっていないからです。



さんざん言ってきましたが、通常訴訟となると「あなたの負け」です。

判決の勝ち負けじゃなくて、「勝ちの定義」を考えたときに
戦う間の収入、生活費、弁護士代、時間、労力、精神的疲労・・・

いろいろ、本当にいろいろ考えたうえで出した「勝ちの定義」で、
その「勝ちの定義」を考慮してこの労働審判制度の利用を決めたはずです。



それを全部ゼロにされる・・・つまり「負け」なんです。

「負ける可能性」=「審判を出される」ということ。
このリスクを回避するためにも、調停を結ぶよう全力を出し切ってください。



「あらためて損得勘定なしで訴訟を〜〜」ということが「脅し」です。
つまりハッタリ。
実際にわたしは静かに落ち着いて、こう言いました。


 


今までさんざん家族とも話し合い、どうするべきなのかを毎日考えてきました。

当初から今まで私はたくさんの歩み寄りをしてきました。最初の会社との交渉からです。

この審判中だけでも、付加金の取り下げだったり、不本意ですが会社側の悪質な行為を公表しないことや、会社側にとって支払いやすい方法もわざわざ提案してきました。
今回なんて本来絶対にしたくなかった信念まで曲げて半分以上の金額を下げたんです。

もしこれでも解決しないのだったら、私も腹をくくる覚悟です。
前回お話しした通り、訴訟の準備をしようと考えてます。

マクドナルドやグットウィルの様にそこまで大きく取りざたされたりはしないでしょうが、
メディアに協力してもらって、金銭とか損得勘定は抜きに正々堂々真っ向から戦います。

毎日労働問題での裁判がニュースで取り上げられていますし、まず間違いなく「勝訴」という結果は見えています。

弁護士も法テラスの立替システムで、なんとか依頼できますし。

 





私が言った意味を説明すると、

・個人だけではなく家族とも考え抜いた結果だということ
⇒ 個人だけの意思じゃないということ

・過去を振り返るということ
⇒ 客観的な分析、最後のまとめという印象

・歩み寄りの内容を再度伝えるということ
⇒ 歩み寄りの最大限の強調

・腹をくくるということ
⇒ 捨て身で必ず実行するという脅し

・具体的な会社名や判例、訴訟をすることが可能ということを伝えるということ
⇒会社の経営危機だという最終警告



目はまっすぐ審判委員会の裁判官(席は真ん中)を見て、静かに話すことで

「こいつ、本気だぞ・・・」

という印象を与えて、効果増大。



脅しと歩み寄りの効果を最大限発揮させるための、いわば「トドメ」です。
最終局面でこそ威力が発揮されるものなので、使用には注意が必要です。

そして、審判委員会が低レベルだったら効果はあまり・・・





3−2. 本当の最終譲歩額より少し上の金額で合意。

 



あなたが決意を伝えたら、審判委員会は再度会社側と話をするため入れ替わるでしょう。
そこで最後の説得が行われています。
たぶん目先の損失じゃなく、会社の存続がどうとかっていうことを必死に話すんでしょうね^^



ここはもう、交渉のプロである審判委員会を信じるしかないです。
この人たちも、最後だからということもあって、全力をふりしぼります。



しばらくすると、再度あなたと個別での話し合いになります。
交渉結果を伝えるためです。

その結果は、あなたが提示した額より少し下回っているでしょう。
私も10万円ぐらい低かったです。



それで合意。それ以上増額することはほぼないです。
ここで合意しなければ、おそらく「審判」が出されるでしょう。



そこはもう「ギャンブル」です。
後がないですから。

あくまで「損をしない」のが大事。
「審判」という最終的な後ろ盾を残している段階で勝負はしなければいけません。



パチンコで例えると、

3万円勝っている  ⇒ 審理中
プラスマイナス0円 ⇒ 審判が出される

それ以上つっこんじゃうと、勝つかもしれないけど負けるかもしれない。
だから、ここでやめておかないとただの「ギャンブル」になってしまう。



そういうことです。



万が一「審判」が出されてしまったら、
もう祈るしかないです。

金額もそうだけど、会社側が異議申立てをしないか、を。





金額が合意となれば、調停内容が裁判官から話されます。
あとで書類が届くので、メモとか取る必要はないです。
その書類とは、トップページにある画像のこと。



支払いはその月の末日となることが一般的なようです。
振込先となるあなた名義の銀行口座をきかれますので、
通帳を書記官へ渡してあげるといいです。



それで終了。



あとは期日までに振り込まれるのか待つだけ。
たぶん嫌がらせもかねて、期日ギリギリに振り込まれてくると思います。
みんなそうみたいですから。



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